最も細胞数の少ない多細胞生物「シアワセモ」とは?

2017年4月11日

1つの細胞からなる生物を単細胞生物といい、2つ以上の細胞からなる生物を多細胞生物というが、最も細胞数の少ない多細胞生物をご存じだろうか?

「シアワセモ」4つの細胞からなる世界最小であり最少細胞数の多細胞生物だ。日本から南極に至るまで世界各地の池や湖などの淡水に広く生息しており、大きさは20~30μm程度。1つの細胞あたり2つの鞭毛を持ち、葉緑体を有するため緑色に見える。


この生物は19世紀ごろから既に知られていたが、これまであまり研究者の注目を集めなかった。4つの細胞で活動している生物であることは明らかであったが、恐らくは群体で活動する単細胞生物と考えられ、2009年にはアメリカの研究グループによって単細胞生物が寄り集まったものという発表さえ行われていたのだ。 



しかし、ようやく2013年になって東京大学大学院理学系研究科の研究グループによってシアワセモの多細胞生物としての性質が証明され、4つの細胞からなる世界で最も細胞数の少ない生物であることが明らかにされた。

この研究によって「シアワセモ」と名付けられるまでこれまで和名すら存在しなかったことから、いかにこの生物がこれまであまり注目されていなかったかよく理解できる。

この生物は今から約2億年前に”幸運にも”4つの細胞が統合されることにより生じた多細胞生物であると考えられており、幸運をもたらす四葉のクローバーにちなんで”しあわせ藻”と名づけられた。青い鳥と同じように、幸せはいつも意外と身近にあるものだ。 



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